学研全訳古語辞典 |
かげろ・ふ 【影ろふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
①
光がほのめく。光がちらちらする。
出典山家集 下
「松の絶え間よりわづかに月のかげろひて」
[訳] 松の枝の間からわずかに月の光がちらちらして。
②
日がかげる。陰になる。
出典新古今集 夏
「よられつる野もせの草のかげろひて」
[訳] (暑さで)しおれていた野一面の草が(雲が出て)陰になって。
かげろふ 【蜻蛉・蜉蝣】
①
虫の名。とんぼ。
②
虫の名。とんぼに似た、小さく弱々しい昆虫。成虫は寿命が非常に短く、はかないもののたとえに用いられる。
かげろふ 【陽炎】
春の晴れて直射日光の強い日などに、地面からゆらめいてのぼる気。あるかないかわからないもの、はかなく消えやすいもののたとえに用いられることが多い。[季語] 春。◆「かぎろひ」の変化した語。
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