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すの意味

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学研全訳古語辞典

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助動詞四段型

《接続》四段・サ変動詞の未然形に付く。〔尊敬〕お…になる。…なさる。…ていらっしゃる。


出典万葉集 一


「この丘に菜摘ます児(こ)家聞かな告(の)らさね」


[訳] ⇒こもよ…。◆上代語。


語法

接続と音変化 四段動詞「思ふ」「知る」「聞く」「織る」に付くときは、音変化して「思ほす」「知ろす」「聞こす」「織ろす」となる。また、四段・サ変以外の動詞でも、「寝(ぬ)(下二段)」「見る(上一段)」「着る(上一段)」「臥(こ)ゆ(上二段)」に付くことがあるが、この場合、音が変化して「寝(な)す」「見(め)す」「着(け)す」「臥(こ)やす」となる。このように音が変化する場合は、全体を一語の動詞として扱う。


注意

尊敬の意味を表す、中古以降の助動詞「す」(下二型)と混同しないこと。上代の「す」は単独で尊敬を表した。



助動詞下二段型

《接続》四段・ナ変・ラ変動詞の未然形に付く。


〔使役〕…せる。…させる。


出典竹取物語 かぐや姫の生ひ立ち


「妻(め)の嫗(おうな)にあづけて養はす」


[訳] (かぐや姫を)妻である老女に預けて育てさせる。


〔尊敬〕お…になる。…なさる。…あそばす。▽尊敬の意を表す語とともに用いて、より高い尊敬の意を表す。


出典源氏物語 桐壺


「人の謗(そし)りをもえはばからせ給(たま)はず」


[訳] (帝(みかど)は、世間の)人の非難にも気がねなさることもなくて。


〔謙譲〕…てさし上げる。…申し上げる。▽主に会話文中で、謙譲語「参る」「奉る」「申す」などとともに用いてより深い謙譲の意を表す。


出典枕草子 円融院の御はての年


「『これ奉らせむ』と言ひければ」


[訳] 「これを差し上げ申し上げよう」と言ったので。


〔受身〕…れる。


出典平家物語 九・二度之懸


「足を討たせて、弟(おとと)が一人(いちにん)残りとどまったらば」


[訳] 足を討たれて、弟が一人残ったならば。


語法

(1)尊敬の「す」(主として中古・中世)⇒さす・最高敬語(2)受身の「す」は、軍記物語の合戦の場面に見られる特殊な用法で、武士が「…される」という受身の表現を嫌った、「…させてやる」という気持ちから生まれたもの。


注意

(1)単独で用いられる「す」は使役である。(2)「せ給(たま)ふ」には二とおりあり、「…に」に当たる使役の対象の人物が文脈上存在する場合は使役、そうでない場合は最高敬語、または二重敬語と見てよい。⇒せたまふ(3)上代の尊敬の助動詞「す」と混同しないようにすること。


参考

(1)「す」と同じ意味・用法の助動詞「さす」は四段・ナ変・ラ変以外の動詞の未然形に付く。(2)「宣(のたま)はす」「賜はす」「参らす」の「す」は、本来はの「す」であるが、「宣はす」「賜はす」「参らす」全体で一語の動詞とするのが一般的である。


語の歴史

上代、使役の意味には「しむ」が用いられたが、中古に「す」「さす」が現れてから、和文では「す」「さす」、漢文訓読調の文では「しむ」というように使い分けられるようになった。



助動詞特殊型

《接続》動詞・形容動詞の連用形や助詞「て」などに付く。


活用{○/○/す/す/○/○}


〔丁寧〕…ます。…です。


出典末広がり 狂言


「末広がり買ひす」


[訳] 末広がり(=扇)を買います。◆「さうらふ」の下略「さう」の変化した語。中世語。



す 【州・洲】

名詞

川・湖・海などで、堆積(たいせき)した土砂が水面上に低く現れた所。中州(なかす)。



す 【為】

[一]自動詞サ行変格活用

{*語幹・活用語尾が同じ}


感じられる。する。


出典古今集 夏


「五月(さつき)待つ花橘(はなたちばな)の香(か)をかげば昔の人の袖(そで)の香ぞする」


[訳] ⇒さつきまつ…。


する。▽ある動作・状態がおこる。


出典源氏物語 桐壺


「御息所(みやすどころ)、はかなき心地に患ひて、まかでなむとし給(たま)ふを」


[訳] 御息所(=桐壺更衣(きりつぼのこうい))はちょっとした病気になって、里に退出してしまおうとなさるが。


[二]他動詞サ行変格活用

活用{せ/し/す/する/すれ/せよ}


行う。する。


出典土佐日記 一二・二一


「男もすなる日記(にき)といふものを」


[訳] 男も書くという日記というものを。


する。▽ある状態におく。


出典徒然草 二二


「立ち明かし、しろくせよ」


[訳] 庭に立てるたいまつを、明るく燃やせ。


みなす。扱う。する。


出典徒然草 一六七


「善に誇らず、物と争はざるを徳とす」


[訳] 善行を自慢せず、人と争わないことを美徳とする。


語法

「愛す」「対面す」「恋す」などのように、体言や体言に準ずる語の下に付いて、複合動詞を作る。



す 【簀・簾】

名詞

割り竹・細板・葦(あし)などを並べて、糸で粗く編みつづったもの。簀の子。また、簾(すだれ)。


参考

割り竹・細板・葦などを粗く編んだものの総称が「す」で、敷物には「簀」、部屋を仕切るものには「簾」の字を当てる。



す- 【素】

接頭語

他のものを付け加えない、ただそれだけの、などの意を表す。「す顔」「す手」「す足」。


人を表す語に付けて、ただの、みすぼらしい、などのさげすむ意を表す。「す町人」「す浪人」「す丁稚(でつち)」








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