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ともの意味

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学研全訳古語辞典

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とも

名詞

(一)

【伴】(一定の職能をもって朝廷に仕える)同一集団に属する人々。


出典万葉集 四四六五


「大伴(おほとも)の氏(うぢ)と名に負へるますらをのとも」


[訳] 大伴の氏の名を持っている勇士の集団の人々よ。◇上代語。


(二)

【友】


友人。仲間。


出典伊勢物語 八


「ともとする人、一人(ひとり)二人(ふたり)して行きけり」


[訳] 友人である人、一人二人とともに行った。


同行の者。連れ。


(三)

【供】従者。おとも。▽主人に付き従う者。



と-も

接続助詞

《接続》動詞型・形容動詞型活用語の終止形、形容詞型活用語および打消の助動詞「ず」の連用形に付く。中世以降、動詞型・形容動詞型活用語の連体形にも付く。


〔逆接の仮定条件〕たとえ…ても。


出典徒然草 七


「千年(ちとせ)を過ぐすとも、一夜(ひとよ)の夢の心地こそせめ」


[訳] たとえ千年を過ごしたとしても、(たった)一夜の夢の(ように短い)気がするだろう。


〔既定の事実を仮定の形で強調〕確かに…ているが。たとえ…でも。


出典竹取物語 かぐや姫の昇天


「かくさし籠(こ)めてありとも、かの国の人来(こ)ば、皆開(あ)きなむとす」


[訳] たとえこのように(私を)中に閉じこめていても、あの国(=月の世界)の人が来たら、(戸が)すべて開いてしまうだろう。


語法

(1)上代において、上一段動詞「見る」に付くとき、「見とも」となることがあった。「君が家の池の白波磯(いそ)に寄せしばしば見とも飽かむ君かも」(『万葉集』)〈あなたの家の池の白波が水辺に(しきりに)打ち寄せるように、しばしば会ったとしても飽きるようなあなたであろうか。〉(2)中世には、連体形にも付く。「かばかりになりては、飛び降るるとも降りなむ」(『徒然草』)〈このぐらい(の高さ)になったら、飛び降りても降りられるだろう。〉(3)形容詞型の活用語・打消の助動詞「ず」に付く場合、それらを未然形と見る立場もある。


参考

語源については[ア] 格助詞「と」+係助詞「も」、[イ] 接続助詞「と」+係助詞「も」の二説がある。



と-も

終助詞

《接続》活用語の終止形に付く。〔強い同意〕もちろん…さ。


出典附子 狂言


「『あれを引き裂けば、申しわけになるか』『おう、なるとも、なるとも』」


[訳] 「あれを引き裂いたら、言い訳になるか」「ああ、もちろんなるさ、もちろんなるさ」


参考

中世後期以降の語。



と-も

分類連語


…ということも。▽「と」の受ける部分の意味を和らげたり、含みをもたせる。


出典伊勢物語 六


「鬼ある所とも知らで」


[訳] 鬼がすむ所ということも知らないで。


同じ動詞・形容詞を重ねてその間に置いて意味を強める。


出典源氏物語 玉鬘


「あなうれしとも、うれし」


[訳] 「ああうれしいこと、うれしいこと」


なりたち

格助詞「と」+係助詞「も」



とも 【艫】

名詞

船の後部。船尾。[反対語] 舳(へ)。



とも 【鞆】

名詞

武具の一種。弓を射るとき、左手の手首に結び付ける、中に藁(わら)や獣毛を詰めた丸い革製の用具。弓弦(ゆづる)が手を打つのを防ぐためとも、手首の「釧(くしろ)」に弓弦が当たって切れるのを防ぐためともいう。








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