学研全訳古語辞典 |
はくばいや…
分類俳句
「白梅や墨芳(かんば)しき鴻臚館(こうろくわん)」
出典蕪村句集 俳諧・蕪村(ぶそん)
[訳] 鴻臚館の庭には白梅が花開き、室内では唐国からの賓客(ひんきやく)を迎えて漢詩文の応酬が始まろうとしている。そのために摺(す)られた墨の芳しい匂(にお)いがあたり一面に漂っている。
鑑賞
白梅と墨との香りの対照に、白と黒の色のコントラストが重なって、さわやかで格調高い作品となっている。実景ではなく王朝時代を想像しての句。「鴻臚館」の語がエキゾチックな雰囲気をかもし出す。季語は「白梅」で、季節は春。
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