学研全訳古語辞典 |
ふりさけて…
分類和歌
「振りさけて三日月見れば一目見し人の眉引(まよび)き思ほゆるかも」
出典万葉集 九九四・大伴家持(おほとものやかもち)
[訳] ふり仰いで三日月を見ると、一目見たあの人の眉(まゆ)がしぜんと思われることよ。
鑑賞
家持の、年代が明らかな最初の作品で、この時家持は十六歳と言われている。その年齢が示すように、三日月から女性の眉を連想するという、若々しいロマンチシズムと繊細な情感があふれた作品となっている。「眉引き」は、眉をそり落として眉墨で描くこと。また、その眉。
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