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もるの意味

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学研全訳古語辞典

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も・る

他動詞ラ行四段活用

活用{ら/り/る/る/れ/れ}


もぐ。もぎ取る。


出典方丈記 


「岩梨(いはなし)をとり、零余子(ぬかご)をもり、芹(せり)を摘む」


[訳] こけももをとり、ぬかごをもぎ取り、せりを摘む。



も・る 【守る】

他動詞ラ行四段活用

活用{ら/り/る/る/れ/れ}


番をする。見張る。


出典万葉集 九五〇


「山守すゑもるとふ山に入(い)らずは止(や)まじ」


[訳] 山の番人を置いて見張るという山に入らないではいられない。


(常にそばにいて)守(まも)る。守護する。


出典万葉集 三三九三


「母いもれども魂(たま)そ逢(あ)ひにける」


[訳] 母が守っていても、(二人の)魂は通い会ってしまったよ。


(人目に立たないように)見定める。(人目を)はばかる。


出典万葉集 三一二二


「人目もり乏(とも)しき妹(いも)に今日(けふ)だに逢はむを」


[訳] 人目をはばかってめったに会えないあなたにせめて、今日こそは会いたいのに。


参考

中古以後は「まもる」が用いられるようになり、「もる」は主に歌語として残った。



も・る 【漏る・洩る】

[一]自動詞ラ行四段活用

活用{ら/り/る/る/れ/れ}


(水・光・音などが)漏れる。こぼれる。


出典源氏物語 夕顔


「月かげ、ひま多かる板屋、残りなくもり来て」


[訳] 月の光がすき間の多い板ぶき屋根のあらゆるところから漏れてきて。


(秘密などが他に)知られる。ばれる。


出典源氏物語 藤裏葉


「忍ぶとすれど、内々の事過(ことあやま)ちも、世にもりにたるべし」


[訳] 隠そうとしても、内々の失態も、世間に知られてしまうでしょう。


除かれる。省かれる。


出典源氏物語 帚木


「その方(かた)を取り出(い)でむ選びに、必ずもるまじきはいとかたしや」


[訳] そういう方面の才能によって人を選ぶということでは、必ずはずれないような女性はほとんどいないものだ。


[二]自動詞ラ行下二段活用

活用{れ/れ/る/るる/るれ/れよ}


[一]


に同じ。


出典平家物語 五・咸陽宮


「この事もれぬるものならば」


[訳] この事がばれてしまったのならば。[一]


に同じ。


出典源氏物語 賢木


「この度(たび)の司召(つかさめ)しにももれぬれど」


[訳] 今度の司召しにもはずれてしまったけれど。


参考

下二段型は、中古中期以後に用いられている。



も・る 【盛る】

他動詞ラ行四段活用

活用{ら/り/る/る/れ/れ}


高く積み上げる。(飲食物を器に)入れて満たす。


出典万葉集 一四二


「家にあれば笥(け)にもる飯(いひ)を」


[訳] ⇒いへにあれば…。


(酒を)飲ませる。


出典仮名忠臣蔵 浄瑠


「いつもらしゃった」


[訳] (酒を)いつお飲ませになった。








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