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棄つの意味

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学研全訳古語辞典

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う・つ 【棄つ】

他動詞タ行下二段活用

活用{て/て/つ/つる/つれ/てよ}


捨てる。去らせる。


出典古事記 神代


「次に、投げうつる御帯(みおび)に成りませる神」


[訳] 次に、投げ捨てる御帯からお生まれになる神。


参考

「うつ」の単独用例はなく、他の動詞と複合して用いられる。「投げうつ」「脱ぎうつ」「流しうつ」など。



ふ・つ 【棄つ・捨つ】

他動詞タ行下二段活用

活用{て/て/つ/つる/つれ/てよ}


捨てる。


出典大和物語 一四九


「熱湯(あつゆ)にたぎりぬれば湯ふてつ」


[訳] 熱湯に煮え立ったので湯を捨てた。



す・つ 【捨つ・棄つ】

[一]他動詞タ行下二段活用

活用{て/て/つ/つる/つれ/てよ}


捨てる。


出典枕草子 うへにさぶらふ御猫は


「打ち殺してすて侍(はべ)りぬ」


[訳] (犬は)打ち殺して捨てました。


見捨てる。


出典竹取物語 かぐや姫の昇天


「我をいかにせよとて、すてては昇り給(たま)ふぞ」


[訳] 私(=竹取の翁(おきな))をどうしろといって、見捨てて(天に)お昇りになるのか。


世俗からのがれる。出家する。


出典源氏物語 若紫


「世をすてたる法師の心地にも」


[訳] 俗世間からのがれた法師の気持ちとしても。


身命を投げ出す。犠牲にする。▽多く「命をすつ」「身をすつ」の形で用いる。


出典竹取物語 蓬莱の玉の枝


「命をすてて、かの玉の枝持ちて来(き)たる」


[訳] 命を犠牲にして、あの玉の枝を持ってやって来た。


[二]補助動詞タ行下二段活用

活用{て/て/つ/つる/つれ/てよ}


〔動詞の連用形や助詞「て」に付いて〕…(て)しまう。


出典平家物語 一二・泊瀬六代


「言はずは斬(き)ってすてん」


[訳] 言わないのなら切ってしまおう。








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