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浮かぶの意味

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学研全訳古語辞典

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うか・ぶ 【浮かぶ】

[一]自動詞バ行四段活用

活用{ば/び/ぶ/ぶ/べ/べ}


浮く。浮かんでいる。


出典方丈記 


「淀(よど)みにうかぶうたかたは、かつ消えかつ結びて」


[訳] (川の)流れの滞っている所に浮かんでいる水の泡は、一方では消え、同時に一方ではできて。


落ち着かない。うわつく。


出典源氏物語 夕顔


「うかびたる心のすさびに」


[訳] うわついた気まぐれで。


思い出される。思い浮かぶ。


出典更級日記 物語


「空(そら)に覚えうかぶを」


[訳] (『源氏物語』の文章が)そらんじて思い出されるのを。


あてにならない。いいかげんだ。


出典源氏物語 東屋


「ようも案内(あない)せで、うかびたることを伝へける」


[訳] よく内情を調べもしないで、いいかげんであること(=縁談)を伝えたものだ。


出世する。世に出る。


出典源氏物語 澪標


「御子(みこ)どもなど沈むやうにものし給(たま)へるを、みなうかび給ふ」


[訳] お子様方なども不遇であるようでいらっしゃったが、みな出世しなさる。


成仏する。


出典梁塵秘抄 法文歌


「終(つひ)に我等もうかびなむ」


[訳] ついには私たちもきっと成仏するだろう。


[二]他動詞バ行下二段活用

活用{べ/べ/ぶ/ぶる/ぶれ/べよ}


水面に浮かべる。


出典奥の細道 象潟


「象潟(きさかた)に舟をうかぶ」


[訳] 象潟に舟を浮かべる。


暗記する。暗唱する。


出典枕草子 清涼殿の丑寅のすみの


「古今の歌二十巻(はたまき)を皆うかべさせ給(たま)ふを御学問にはせさせ給へ」


[訳] 『古今和歌集』二十巻を全部暗唱しなさることをご学問になさいませ。


出世させる。世に出す。


出典源氏物語 明石


「沈めるともがらをこそ、多くうかべ給(たま)ひしか」


[訳] (逆境に)沈んでいる人たちを、多く世に出しなさった。


成仏させる。


出典宇津保物語 梅の花笠


「かのおもとをも、うかべ救はむとて」


[訳] あのお方(=母の亡霊)をも、成仏させて救おうということで。








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