生憎し

学研全訳古語辞典

あや－にく・し 【生憎し】

形容詞ク活用

活用 ｛（く）・から／く・かり／し／き・かる／けれ／かれ｝; 予想外でつらい。

出典 宇津保物語 楼上・下

「さてもあやにくきめを見るかな」

[訳] それにしても予想外でつらい目にあうことだなあ。

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なま－にく・し 【生憎し】

形容詞ク活用

活用 ｛（く）・から／く・かり／し／き・かる／けれ／かれ｝; どことなく憎らしい。こ憎らしい。

出典 源氏物語 橋姫

「いとつつみなくもの馴（な）れたるも、なまにくきものから」

[訳] たいした遠慮もせず、なれなれしくしているのも、こ憎らしいけれども。◆「なま」は接頭語。