学研全訳古語辞典 |
いは・ふ 【斎ふ】
活用{は/ひ/ふ/ふ/へ/へ}
①
けがれを避け、身を清める。忌み慎む。
出典万葉集 二九七五
「高麗錦(こまにしき)紐(ひも)の結びも解き放(さ)けずいはひて待てどしるし無きかも」
[訳] 高麗錦の紐の結びも解きはなたず身を清めて待つけれども効果がないことだなあ。
②
神としてあがめ祭る。
出典万葉集 二三〇九
「祝部(はふり)らがいはふ社の黄葉(もみちば)も」
[訳] 神職たちが神としてあがめ祭る神社の紅葉も。
③
大切に守る。慎み守る。
出典万葉集 四二四〇
「この吾児(あこ)を韓国(からくに)へ遣(や)るいはへ神たち」
[訳] このわが子を唐(から)(=中国)へ行かせるので、大切に守ってください、神様たち。
注意
「祝う」の古語「祝ふ」もあるが、「斎ふ」とは別語。
斎ふのページへのリンク |