学研全訳古語辞典 |
いみ・じ
活用{(じく)・じから/じく・じかり/じ/じき・じかる/じけれ/じかれ}
①
はなはだしい。並々でない。
出典徒然草 二三六
「御前なる獅子(しし)・狛犬(こまいぬ)そむきて、後ろさまに立ちたりければ、上人いみじく感じて」
[訳] 社殿の前の獅子と狛犬とが(たがいに)背中を向けて、後ろ向きに立っていたので、上人は並々でなく感激して。
②
よい。すばらしい。
出典徒然草 七
「世は定めなきこそ、いみじけれ」
[訳] この世は無常であるからこそ、すばらしいのだ。
③
ひどい。恐ろしい。
出典枕草子 うへにさぶらふ御猫は
「あないみじ。犬を蔵人(くらうど)二人してうち給(たま)ふ。死ぬべし」
[訳] ああひどい。犬を蔵人(くろうど)が二人でお打ちになっている。死ぬにちがいない。
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