学研全訳古語辞典 |
かど 【門】
①
門(もん)。門前。
出典土佐日記 二・一六
「家に至りて、かどに入るに、月明かければ、いとよくありさま見ゆ」
[訳] 家に到着して、門を入ると、月が明るいので、たいそうよく(庭の)ようすが見える。
②
家。一族。一門。門流。
出典紫式部日記 寛弘五・一〇・一六
「藤原(ふぢはら)ながら、かど分かれたるは、列にも立ち給(たま)はざりけり」
[訳] (同じ)藤原氏のままで、門流の分かれた人々は、(拝礼の)列にもお立ちにならなかった。
注意
和文脈では「門」は一般的に「かど」と読む。
と 【門・戸】
①
出入り口。戸口。
②
瀬戸。海峡。両岸が迫って、水の流れの出入り口となる所。
出典万葉集 二五五
「明石(あかし)のとより大和島見ゆ」
[訳] ⇒あまざかる…。
③
戸。扉。
出典竹取物語 かぐや姫の昇天
「立て籠(こ)めたるところのと、すなはち、ただ開(あ)きに開きぬ」
[訳] 閉め切っておいた所の戸が、すぐに、ただもうどんどん開いてしまった。
もん 【門】
①
(家の)門。かど。
②
(町境の)木戸。
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