学研全訳古語辞典 |
のど-か・なり 【長閑なり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
穏やかだ。うららかだ。▽天候などに用いる。
出典枕草子 三月三日は
「三月三日は、うらうらとのどかに照りたる」
[訳] 三月三日(の節句)は、うららかに穏やかに日が照っているの(がよい)。
②
のんびりしている。ゆったりしている。
出典徒然草 一八八
「世をのどかに思ひてうち怠りつつ」
[訳] 一生をのんびりと考えてつい怠けては。
③
落ち着いている。平気だ。
出典源氏物語 薄雲
「その年、おほかた世の中騒がしくて、公ざまにももののさとししげく、のどかならで」
[訳] その年、いったいに世の中が騒がしくて、朝廷関係のことで何かの前兆がしきりに起こって、落ち着かなくて。
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