学研全訳古語辞典 |
たう-しゃう 【堂上】
①
御殿の床の上。御殿の内。殿上(てんじよう)。
出典平家物語 八・山門御幸
「たうしゃう・堂下(たうか)・門外・門内、隙狭間(ひまはざま)も無うぞ満ち満ちたる」
[訳] 御殿の内・建物の外・門外・門内はすき間もなくいっぱいになった。
②
昇殿を許された四位以上の公家(くげ)。殿上人(てんじようびと)。
出典平家物語 三・御産
「すべてたうしゃう・堂下(たうか)一同にあっと喜び合へる声」
[訳] 殿上人も昇殿を許されない低い身分の者もみな一同ともにあっと喜び合う声。◆「だうしゃう」「だうじゃう」とも。[反対語]①②堂下(たうか)・②地下(ぢげ)。
清涼殿に昇殿すること。「だうしゃう」「だうじゃう」とも。
出典徒然草 一〇一
「内記の持ちたる宣命(せんみやう)を取らずして、たうしゃうせられにけり」
[訳] 内記が持っていた宣命(せんみよう)を受け取らないで、昇殿なさってしまった。
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