学研全訳古語辞典 |
すく-よか・なり 【健よかなり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
しっかりしている。
出典源氏物語 真木柱
「女君、あやしう、悩ましげにのみもてない給(たま)ひて、すくよかなる折もなく、しをれ給へるを」
[訳] 女君(=玉鬘(たまかずら))は、不思議に気分がよくないようにばかりお振る舞いになって、気持ちがしっかりしているときもなく、沈んでいらっしゃったが。
②
まじめだ。ぶこつだ。
出典徒然草 一四一
「ひとへにすくよかなるものなれば、初めより否(いな)と言ひて止みぬ」
[訳] (東国の人は)むやみにぶこつなものなので、初めからいやだと言ってやめてしまう。
③
険しい。
出典源氏物語 帚木
「すくよかならぬ山の気色(けしき)」
[訳] 険しくない山のようす。
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