学研全訳古語辞典 |
よみ-か・く 【詠み掛く・読み掛く】
活用{け/け/く/くる/くれ/けよ}
①
相手に和歌を作って贈り、返歌を求める。歌いかける。
出典源氏物語 帚木
「すさまじきをりをり、よみかけたるこそ、ものしきことなれ」
[訳] 興がのらない折々に歌いかけてくるのは、不愉快なものです。
②
相手に読み聞かせる。呪文(じゆもん)などを唱える。
出典今昔物語集 二四・一九
「その所に船を浮かべて、海の上に物を書きて、物をよみかけて」
[訳] その場所に船を浮かべて、海の上に字を書いて、(その)字に呪文を唱えて。
③
読みさしにする。
出典太平記 五
「人のよみかけておきたる大般若(だいはんにや)の唐櫃(たうひつ)三つあり」
[訳] 人が読みさしにしておいてある大般若経の唐櫃(からひつ)が三つある。
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