学研全訳古語辞典 |
いち-じん 【一人】
天皇の別称。▽天下にただひとりの人の意。
出典平家物語 一二・土佐房被斬
「上(かみ)いちじんはじめ奉り」
[訳] 上は天皇をはじめとして。
注意
摂政・関白をいう「一(いち)の人(ひと)」と混同しないこと。
いち-にん 【一人】
①
ひとり。
②
「いちじん」に同じ。
③
第一人者。
出典日本永代蔵 浮世・西鶴
「いちにんの才覚者」
[訳] 第一の知恵者。
ひと-り 【一人・独り】
①
一人。その人だけ。
②
独身。
出典伊勢物語 二
「ひとりのみもあらざりけらし」
[訳] 独身ということでもなかったらしい。◆「り」は接尾語。
ひとりでに。自然に。
出典浮世物語 仮名
「ひとり博奕(ばくち)は止(とど)まるべし」
[訳] ひとりでにばくちは絶えるだろう。◆「り」は接尾語。
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