学研全訳古語辞典 |
せん-ばん 【千万】
非常に多い数。程度の甚だしいこと。
出典平家物語 五・物怪之沙汰
「大の眼(まなこ)どもが、せんばん出(い)で来て」
[訳] 大きな目玉が非常に数多く出てきて。
①
いろいろ。さまざま。
出典生玉心中 浄瑠・近松
「せんばん砕く気の働き」
[訳] さまざまに苦しむ気持ちの動き。
②
もしも。万が一。
出典太平記 一八
「せんばん蒐合(かけあ)ひの軍(いくさ)に打ち負くる事あらば」
[訳] 万が一総力戦に負けることがあるならば。
参考
「せんまん」とも。[一]は、「後悔せんばん」などのように接尾語的にも用いる。
ち-よろづ 【千万】
数が限りなく多いこと。無数。
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