学研全訳古語辞典 |
いう-しょく 【有識・有職】
「いうそく」に同じ。
いう-そく 【有識・有職】
①
物知り。博識。▽学問に通じている人。
出典源氏物語 藤裏葉
「天の下のいうそくに物し給(たま)ふめるを」
[訳] 天下の物知りでいらっしゃるようだが。
②
名人。名手。達人。▽芸能の道に優れた人。
出典源氏物語 若菜下
「ただいま、いうそくの覚え高き、その人かの人」
[訳] 現在、(音楽の)名人として評判の高い、あの人この人。
③
美人。
出典大鏡 道長下
「いかでかさるいうそくをば、ものげなき若人にては取り込められしぞ」
[訳] どうしてそんな美人を、たいしたことのない若者の身で手に入れなさったのか。
④
(朝廷・公家などの)儀式・官職などの先例・制度に通じていること。
出典徒然草 四八
「いうそくの振る舞ひ、やんごとなきことなり」
[訳] 儀式・官職の先例に通じた行いは、りっぱなことである。◆「いうしょく」とも。
ゆうそく 【有識・有職】
⇒いうそく
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