学研全訳古語辞典 |
つき-な・し 【付き無し】
活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}
①
取り付くすべがない。手がかりがない。
出典源氏物語 夕霧
「時々さぶらふに、かかる御簾(みす)の前、はた、つきなき心地(ここち)し侍(はべ)るを」
[訳] 時々お側にうかがっているのに、このような御簾の前では、やはり取り付くすべがないような感じがいたしますので。
②
ふさわしくない。不似合いだ。
出典竹取物語 竜の頸の玉
「親君と申すとも、かくつきなきことを仰せ給(たま)ふこと」
[訳] 親のような主君とはいっても、このように主君にふさわしくないことをおおせになられることよ。
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