学研全訳古語辞典 |
はべり-たう・ぶ 【侍り給ぶ】
分類連語
①
〔「はべり」が本動詞の場合〕お仕え申し上げていらっしゃる。
出典宇津保物語 梅の花笠
「そこになむ、花見給(たま)へむとて、日ごろはべりたうぶなり」
[訳] そこで花を見せていただこうと、この数日間お仕え申し上げていらっしゃるそうです。
②
〔「はべり」が丁寧の補助動詞の場合〕…なさいます。お…になります。…(て)おられます。
出典源氏物語 蜻蛉
「みづから会ひはべりたうびて」
[訳] ご自身でお会いになりまして。
参考
(1)中古、主として男性の会話文で用いられた。話し手が、自分よりも身分の高い人の行為を、さらに身分の高い人に向かって話す場合に用いられる。(2)②の用例では、「はべり」が話し手から聞き手への敬意を表し、「たうぶ」が話題の主に対する話し手の尊敬の意を表している。
なりたち
動詞・補助動詞「はべり」の連用形+尊敬の補助動詞「たう(給)ぶ」
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