学研全訳古語辞典 |
たい-しゃうぐん 【大将軍】
①
朝廷から任ぜられた、官軍の総大将。
出典平家物語 五・富士川
「たいしゃうぐんには小松の権亮(ごんのすけ)少将維盛(これもり)」
[訳] 官軍の総大将には小松の権亮少将維盛。
②
軍隊の総大将。
出典平家物語 四・永僉議
「大手は、伊豆(いづ)の守(かみ)をたいしゃうぐんにて」
[訳] 正面から攻める軍勢は、伊豆の守(かみ)を総大将にして。
③
「征夷大将軍(せいいたいしやうぐん)」の略。
④
首領。集団の頭(かしら)。
出典今昔物語集 二五・七
「世に袴垂(はかまだれ)といふいみじき盗人のたいしゃうぐんありけり」
[訳] そのころ袴垂というすごい盗人の首領がいた。
⑤
陰陽道(おんようどう)で、八将神(じん)の一つ。金星の精。この神がいる方角は、三年ふさがるとして何事にも忌まれた。◆「だいしゃうぐん」とも。
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