学研全訳古語辞典 |
のこ・る 【残る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
①
残る。
出典万葉集 八四九
「のこりたる雪にまじれる梅の花」
[訳] 残っている雪にまざって(咲いて)いる梅の花よ。
②
生き残る。死におくれる。
出典源氏物語 東屋
「我一人のこりて、知り語らはむもいとつつましく」
[訳] 私一人が生き残って、相談相手になったりしても、たいそう気がひけて。
③
後世に伝わる。
出典源氏物語 若菜下
「古(いにし)への心ののこりてこそ」
[訳] かつて昔の(生前の)愛憎の心が今も消えずに残って。
④
〔打消の語を伴って〕もれる。ぬける。
出典源氏物語 夕顔
「案内(あない)ものこる所なく」
[訳] (その家の)事情ももれる所なく。
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