学研全訳古語辞典 |
め・す 【見す・看す】
活用{さ/し/す/す/せ/せ}
①
ご覧になる。▽「見る」の尊敬語。
出典万葉集 四七九
「愛(は)しきかも皇子(みこ)の命(みこと)のあり通ひめしし活道(いくぢ)の路は荒れにけり」
[訳] まことに惜しいことだなあ。皇子様がいつもお出掛けになってご覧になった活道山の道は(今はもう)すっかり荒れはててしまったよ。
②
お治めになる。ご統治なさる。▽「治む」の尊敬語。
出典万葉集 一〇〇五
「やすみしし(=枕詞(まくらことば))わご大君のめし給(たま)ふ吉野の宮は」
[訳] わが天皇様がお治めになっていらっしゃる吉野の離宮は。
参考
動詞「み(見)る」の未然形に尊敬の助動詞「す」(四段活用)が付いた「みす」の変化した語。上代にだけ使用された。
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