古語:

かの意味

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学研全訳古語辞典

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副助詞

《接続》体言や活用語の連体形に付く。〔不定〕…か。▽不定の数量・程度を表す語に付く。


出典冥途飛脚 浄瑠・近松


「御用に立てば私もなんぼうかうれしいもの」


[訳] お役に立てば私もどんなにかうれしいこと。



係助詞

《接続》種々の語に付く。「か」が文末に用いられる場合、活用語には連体形(上代には已然形にも)に付く。


(一)

文中にある場合。(受ける文末の活用語は連体形で結ぶ。)


〔疑問〕…か。


出典竹取物語 ふじの山


「いづれの山か天に近き」


[訳] どこの山が天に近いか。


〔反語〕…か、いや…ではない。


出典古今集 仮名序


「生きとし生けるもの、いづれか歌を詠まざりける」


[訳] この世に生を受けているものすべて、どれが歌を詠まなかったか、いや詠まないものはなかった。


(二)

文末にある場合。


〔疑問〕…か。


出典源氏物語 若紫


「童(わらは)べと腹立ち給(たま)へるか」


[訳] 子供たちとけんかしなさったのか。


〔反語〕…か、いや…ではない。▽多く「かは」「かも」「ものか」の形で。


出典徒然草 五六


「隔てなく慣れぬる人も、程経て見るは恥づかしからぬかは」


[訳] うちとけて慣れ親しんだ人も、しばらくぶりで会うのは、気づまりでないか、いや気づまりだ。


語法

(1)係り結び(結びは連体形)(2)「結び」の省略 「か」を受けて結びとなるはずの文末の語句が省略されて、「か」で言い切った形になる場合がある。たとえば、「木立いとよしあるは、何人の住むにか」(『源氏物語』)〈木立がとても風情がある所は、だれが住んでいるのだろうか。〉の「住むにか」の「に」は断定の助動詞「なり」の連用形で、下に「あらむ」(「む」が結びで連体形)が省略されている。


参考

(1)疑問を表す係助詞「か」と「や」の違い(2)打消の助動詞「ず」の連体形「ぬ」に付いて「…も…ぬか(ぬかも)」の形で他に対する願望の意を表す。⇒ぬか・ぬかも(3)(二)のような「か」が文末にある場合、これを終助詞とする説もある。



終助詞

《接続》体言および活用語の連体形に付く。


〔詠嘆〕…なあ。▽多く「…も…か」の形で。


出典万葉集 二六五


「苦しくも降り来る雨か」


[訳] せつなくも降ってくる雨だなあ。


〔念を押したり、納得した気持ちを表す〕…か。


出典膝栗毛 滑稽


「十三、七つではたちといふことか」


[訳] 十三と七つで二十歳ということか。◇近世以降の用法。



か-

接頭語

主として形容詞に付いて、語調を整え、語勢を強める。「か青し」「か易し」「か黒し」



-か

接尾語

物の性質・状態を表す語などに付いて、形容動詞の語幹を作る。「しづか」「さやか」



-か 【処】

接尾語

場所の意を表す。「住みか」



か 【可】

名詞

よいこと。よいと認めること。



か 【彼】

[一]代名詞

あれ。あちら。▽遠称の指示代名詞。「かの」などの形で。


出典徒然草 一〇


「かのためし思ひいでられ侍(はべ)りしに」


[訳] あの例が自然と思い出されましたところ。


[二]副詞

〔多く「か…かく…」の形で〕ああ。あのように。


出典万葉集 一三一


「波のむたか寄りかく寄る玉藻なす寄り寝し妹(いも)を」


[訳] ⇒いはみのうみ…。



-か 【日】

接尾語

日数を表す。「十(とを)か」「百(もも)か」



-か 【箇・個】

接尾語

漢語の数詞に付いて、ものを数える語。「三か月」「五か条」◆下に語が付かないときは「こ」となる。「三こ」



-か 【荷】

接尾語

天びん棒などで肩にになう荷物を数える語。「破子(わりご)(=弁当箱)五十か」



か 【香】

名詞

香り。


出典秋しぐれ 俳諧


「斧(をの)入れてかに驚くや冬木立―蕪村」


[訳] ⇒をのいれて…。


(悪い)におい。


出典枕草子 七月ばかりに


「汗のか少しかかへたる綿衣(わたぎぬ)」


[訳] 汗のにおいを少し含んでいる綿入れの着物。



か 【鹿】

名詞

「鹿(しか)」の古名。








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