学研全訳古語辞典 |
かきつらね…
分類和歌
「かきつらね昔のことぞ思ほゆる雁(かり)はその世の友ならねども」
出典源氏物語 須磨
[訳] 連なって空を飛ぶかりの声を聞くと、次々と昔のことが思い出されます。かりがあのころの友だ、というわけでもないのに。
鑑賞
須磨(すま)に退去した源氏に付きそう、供の者の歌。都を春に退去した源氏は須磨で秋を迎え、その年最初のかりの鳴き音を聞き、都に残してきた人々をしのんで歌を詠んだ。その場にいた一同もそれぞれに詠んで、憂愁を慰め合った。
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