学研全訳古語辞典 |
しる・す
活用{さ/し/す/す/せ/せ}
(一)
【徴す】前兆を示す。きざしを見せる。
出典万葉集 三九二五
「豊(とよ)の年しるすとならし雪の降れるは」
[訳] 豊年の前兆を示しているらしい、雪が降っているのは。
(二)
【標す】目印とする。
出典古今集 雑体
「積もれる年をしるせば五つの六(む)つになりにけり」
[訳] 積み重ねた年を目印とすると、五の六倍(の三十年)になってしまった。
(三)
【記す・誌す】書き付ける。記録する。
出典万葉集 四三六六
「吾(あ)が恋をしるして付けて妹(いも)に知らせむ」
[訳] 私の恋心を書き付けてあの人に知らせよう。
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