学研全訳古語辞典 |
し-か・く 【仕掛く・仕懸く】
活用{け/け/く/くる/くれ/けよ}
①
(行為を、他に)及ぼす。仕掛ける。
出典枕草子 殿などのおはしまさで後
「さるがうしかくるに」
[訳] おどけたしぐさを仕掛けると。
②
水などを掛ける。ひっかける。
出典宇津保物語 蔵開上
「父君に尿(しと)多(ふさ)にしかけつ」
[訳] 父君に尿をたくさんひっかけた。
③
(装置・工夫などを)細工する。仕掛ける。
出典日本永代蔵 浮世・西鶴
「中に火鉢をしかけ」
[訳] 中に火鉢を仕掛け。
④
操作する。ごまかす。▽「しかけ
⑤
」の行為をする。
出典日本永代蔵 浮世・西鶴
「油も、壱升弐匁(いつしようにもんめ)の折から、弐匁三分(にもんめさんぶ)にしかけられ」
[訳] 油の値も一升二匁のときなのに二匁三分にごまかされ。
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