学研全訳古語辞典 |
おほやけおほやけ-・し 【公公し】
活用{(しく)・しから/しく・しかり/し/しき・しかる/しけれ/しかれ}
①
いかにも格式ばっている。
出典紫式部日記 寛弘五・九・一五
「おほやけおほやけしきさまして、寝殿の東(ひんがし)の渡殿(わたどの)の戸口まで、ひまもなくおしこみてゐたれば」
[訳] (女官たちが)いかにも格式ばったようすをして、寝殿の東の渡り廊下の戸口まで、すきまもなくびっしり詰まって座っていたので。
②
表立っている。公的だ。政治向きだ。
出典源氏物語 浮舟
「才(ざえ)などもおほやけおほやけしき方も、おくれずぞおはすべき」
[訳] 漢学の才なども、政治向きの方面も人に劣らないでいらっしゃるだろう。
公公しのページへのリンク |