公卿

学研全訳古語辞典

く－ぎゃう 【公卿】

名詞

① 国政を審議する太政官の最上層の役人。公（こう）（＝摂政・関白・大臣）と卿（けい）（＝大納言・中納言・三位以上及び参議の四位）。

出典 方丈記

「そのたび、くぎゃうの家十六焼けたり」

[訳] その（安元の大火の）とき、公卿の家が十六軒燃えた。

② 〔大臣公卿の形で〕①の卿（けい）の意。

出典 宇津保物語 祭の使

「大臣くぎゃうより始め奉りて」

[訳] 大臣や公卿を始め申し上げて。

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くぎょう 【公卿】

⇒くぎゃう

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まうち－ぎみ 【公卿】

名詞

「まへつきみ」に同じ。◆「まへつきみ」の変化した語。

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まえつきみ 【公卿】

⇒まへつきみ

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まへ－つ－きみ 【公卿】

名詞

天皇の御前に仕える人に対する尊敬語。また、朝廷に仕える高官の総称。大臣は、特に「おほまへつきみ」という。「まうちぎみ」「まちぎみ」とも。◆「つ」は「の」の意の古い格助詞。