学研全訳古語辞典 |
なん-めん 【南面】
①
南に向くこと。南に向いた所。南向き。南おもて。
②
中国で、君主は南に向いて臣下に対したところから、天子の位について天下を治めること。また、その位。
出典平家物語 一・額打論
「なんめんにして一日万機(いちじつばんき)の政(まつりごと)を治め給(たま)ひしに」
[訳] 天子の位についてあらゆる天下の政治をおとりになったことに。
みなみ-おもて 【南面】
①
南に向いた方。南側。南に面した部屋。
②
寝殿造りで、南に面した正殿。
参考
建物などでは南面が正面に当たり、南面の部屋は客間や儀式の部屋となる。灯火のとぼしい上代はもちろん、広壮になった平安貴族の住居でも、日光のよく入る南面の部屋は最高の条件の部屋であった。
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