学研全訳古語辞典 |
まな・ぶ 【学ぶ】
活用{ば/び/ぶ/ぶ/べ/べ}
活用{び/び/ぶ/ぶる/ぶれ/びよ}
①
まねる。教えられたとおりにする。
出典徒然草 八五
「いつはりても賢をまなばんを賢といふべし」
[訳] それらしくよそおうのであっても賢人の行いをまねる人を賢者といってよい。
②
学問をする。勉強する。
出典徒然草 一三〇
「道をまなぶとならば、善にほこらず」
[訳] 道を勉強するつもりなら、自分の善行を自慢しないで。
参考
古くは上二段活用で、中古の中ごろから四段活用に変わった。しかし、上二段活用は、漢文訓読のときに用いられている。
まね・ぶ 【学ぶ】
活用{ば/び/ぶ/ぶ/べ/べ}
①
まねる。まねて言う。
出典枕草子 鳥は
「人の言ふらむことをまねぶらむよ」
[訳] (おうむは)人が言うようなことをまねるとかいうことだよ。
②
そのまま伝える。
出典源氏物語 葵
「かの御車(みくるま)の所争ひ、まねび聞こゆる人ありければ」
[訳] 例のお車の場所取り争いをそのまま伝え申し上げる人がいたので。
③
勉強する。教えてもらって身につける。
出典源氏物語 少女
「文才(もんざい)をまねぶにも、琴・笛の調べにも、功(く)足らず」
[訳] 漢学を勉強するにも、琴・笛の音色にも、長年の努力が十分でなく。◆「ぶ」は接尾語。
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