学研全訳古語辞典 |
いきどほ・る 【憤る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
①
胸に思いがつかえる。気がふさぐ。
出典万葉集 四一五四
「いきどほる心の内を思ひのべ」
[訳] ふさいだ心の中をのびのびとさせて。
②
腹を立てる。怒る。
むつか・る 【憤る】
活用{ら/り/る/る/れ/れ}
①
機嫌を悪くして腹を立てる。機嫌を悪くして不平や小言を言う。
出典源氏物語 明石
「『あなにく。例の御癖(おほんくせ)ぞ』と、見奉りむつかるめり」
[訳] 「ああいやだ。いつもの(色好みの)お癖だ」と、見申し上げ機嫌を悪くしたようだ。
②
機嫌を悪くして泣く。すねる。特に、子どもが駄々をこねる。
出典大鏡 公季
「『例はかくもむつからぬに、いかなればかからむ』と」
[訳] 「いつもはこうも駄々をこねないのにどうしてこうなのだろう」と。◆のちに「むづかる」とも。
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