学研全訳古語辞典 |
あはれ-げ・なり 【憐れげなり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
しみじみとしたようすだ。
出典浜松中納言 四
「経を読みつつ明かし給(たま)ふ気色の、類(たぐひ)なうあはれげなるを」
[訳] 経を読みつづけて夜をお明かしになるようすが、比べるものがないほどしみじみとしたようすなので。
②
いとおしいようすだ。いじらしいようすだ。
出典源氏物語 夕顔
「ひたぶるに従ふ心はいとあはれげなる人、と見たまふに」
[訳] ひたすらつきしたがう性格は大変いじらしいようすの人だ、と御覧になるにつけて。◆「げ」は接尾語。
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