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憎しの意味

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にく・し 【憎し】

形容詞ク活用

活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}


しゃくにさわる。気に入らない。いやだ。憎らしい。


出典枕草子 にくきもの


「にくきもの。急ぐことあるをりに来て長言(ながごと)するまらうと」


[訳] しゃくにさわるもの。急用があるときにやって来て、長話をする客。


感じが悪い。みっともない。見苦しい。


出典徒然草 二〇八


「これは、このごろやうの事なり。いとにくし」


[訳] この結び方は、今ふうのものだ。たいそう見苦しい。


あっぱれだ。見事だ。優れている。▽憎く感じるほど優れているようす。


出典保元物語 中


「にくい剛(かう)の者かな」


[訳] あっぱれな勇者であることよ。◇「にくい」はイ音便。



-にく・し 【憎し】

接尾語ク活用

〔動詞の連用形に付いて〕…するのがつらい。…しにくい。


出典源氏物語 桐壺


「いと立ち離れにくき草のもとなり」


[訳] とても立ち去るのがつらい草深い屋敷である。








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