学研全訳古語辞典 |
かひ-な・し 【甲斐無し】
活用{(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ}
①
どうにもならない。ききめがない。むだである。
出典伊勢物語 六
「足ずりをして泣けども、かひなし」
[訳] じだんだを踏んで泣いたが、どうにもならない。
②
取るに足りない。値打ちがない。
出典平家物語 九・小宰相身投
「かひなき命生きて、つれなうこそ、これまで逃れまゐって候(さうら)へ」
[訳] 取るに足りない命をながらえて、悲しみをこらえて、これまで逃げてまいりました。
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