古語:

散ずの意味

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学研全訳古語辞典

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さん-・ず 【散ず】

[一]自動詞サ行変格活用

活用{ぜ/じ/ず/ずる/ずれ/ぜよ}


散る。散ってなくなる。


出典平家物語 五・富士川


「祈禱(きたう)を求むといへども、霧露(ぶろ)さんじがたし」


[訳] 祈禱(きとう)をさせたけれども、もやもやした病苦は散ってなくなりにくい。


逃げ失(う)せる。退散する。


出典今昔物語集 二四・六


「逃げて車に乗りてさんじて」


[訳] 逃げるように車に乗って退散して。


[二]他動詞サ行変格活用

活用{ぜ/じ/ず/ずる/ずれ/ぜよ}


散らす。ばらまく。


恨み・憤り・不安・不審などを晴らす。


出典今昔物語集 一二・三二


「心の疑ふ所をさんず」


[訳] 不審に思うところを晴らす。








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