学研全訳古語辞典 |
をり-か・く 【折り掛く・折り懸く】
活用{け/け/く/くる/くれ/けよ}
(波などが)しきりに寄せる。寄せては返す。
出典新古今集 春下
「岩根越す清滝川の速ければ波をりかくる岸の山吹」
[訳] 岩を越えて流れる清滝川の(流れが)速いので波がしきりに寄せては返す岸の山吹(の花よ)。
活用{け/け/く/くる/くれ/けよ}
①
折り曲げて掛ける。
出典梁塵秘抄 二句神歌
「賤(しづ)の男(を)が篠(しの)をりかけて干(ほ)す衣(ころも)」
[訳] 身分の低い男が篠竹を折って(そこに)掛けて干す衣。
②
折ったままにしておく。折り曲げたままにする。
出典愚管抄 五
「鎧(よろひ)の上の矢どもをりかけて」
[訳] 鎧の上に突き刺さった矢などを折ったままにしておいて。
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