学研全訳古語辞典 |
くち-すす・ぐ 【嗽ぐ・漱ぐ】
活用{が/ぎ/ぐ/ぐ/げ/げ}
①
口をゆすぐ。うがいをする。「くちそそぐ」とも。
②
(名文を)味わい読む。
出典太平記 一二
「文は漢魏(かんぎ)の芳潤(はうじゆん)にくちすすいで」
[訳] 文はといえば、漢や魏の時代の美しく豊かな文章を味わい読んで。◇「くちすすい」はイ音便。
すす・ぐ 【濯ぐ・漱ぐ・滌ぐ】
活用{が/ぎ/ぐ/ぐ/げ/げ}
①
水で洗い清める。
出典新古今集 釈教
「心の塵(ちり)をすすぎつるかな」
[訳] 心の汚れを洗い清めたことだ。
②
汚名・恥を除き去る。
出典源氏物語 朝顔
「この世の濁りをすすぎ給(たま)はざらむ」
[訳] (仏は)この現世の汚れた罪を除いてくださらないであろう。◆古くは「すすく」。「そそぐ」とも。
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