学研全訳古語辞典 |
ひし-め・く 【犇く】
活用{か/き/く/く/け/け}
①
ぎしぎし鳴る。きしる。
出典枕草子 むとくなるもの
「奥のかたより、もののひしめき鳴るもいとおそろしくて」
[訳] 奥の方から、何かがぎしぎし鳴るのもとても恐ろしくて。
②
大勢集まって騒ぎ立てる。わいわいと声に出して騒ぐ。
出典宇治拾遺 一・一二
「すでにし出(い)だしたるさまにて、ひしめき合ひたり」
[訳] (ぼたもちを)すでに作り上げたようすで、(僧たちが)大勢で騒ぎ立て合っている。◆「ひし」は擬態語、「めく」は接尾語。
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