学研全訳古語辞典 |
くさ 【種】
①
物事を生ずるもと。原因。たね。
②
種類。品(しな)。
-くさ 【種】
①
動詞の連用形に付いて動作の素材や対象を表す。「語らひくさ」「かしづきくさ」。
②
物の種類を数える語。
出典源氏物語 梅枝
「二くさづつ、合はせさせ給(たま)へ」
[訳] 二種類ずつ、(香を)調合なさってください。
くさ-はひ 【種】
①
(その物事が生じる)原因。材料。たね。
出典源氏物語 帚木
「難ずべきくさはひまぜぬ人は」
[訳] 非難すべき材料(=欠点)をまぜない人は。
②
種類。品々。
出典源氏物語 常夏
「さやうならむもののくさはひ、見出(い)でまほしけれど」
[訳] そのようなものの品々を、見つけ出したいけれども。
たね 【種】
①
植物の種子。
②
血統。血筋。子孫。
出典徒然草 一
「人間のたねならぬぞ、やんごとなき」
[訳] 人間の血筋ではないというのが尊い。
③
物事が生ずるもと。根元。
出典古今集 仮名序
「やまと歌は、人の心をたねとして」
[訳] 和歌は人の心をもととして。
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