学研全訳古語辞典 |
はし-ぢか・なり 【端近なり】
活用{なら/なり・に/なり/なる/なれ/なれ}
①
(家の中で)外に近い。
出典枕草子 五月の御精進のほど
「廊めきて、はしぢかにあさはかなれど」
[訳] (全体が)渡り廊下みたいで、外に近く奥深くない(貧弱な感じである)が。
②
奥ゆかしくない。あさはかだ。
出典栄花物語 浅緑
「御心おきて、有様など、いかでかく古体ならず今めかしう、さりとてはしぢかにやはおはします」
[訳] お気配り、ごようすなど、どうしてこのように古風でなく当世風で、そうかといってあさはかでいらっしゃるだろうか(いや、いらっしゃらない)。
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