学研全訳古語辞典 |
いひしら-・ず 【言ひ知らず】
分類連語
①
言い尽くせない。
出典古今集 恋三
「などいひしらぬ思ひ添ふらむ」
[訳] なぜ言い尽くせない(あなたへの)思いがつのるのだろうか。
②
(言いようがないほど)すばらしい。また、ひどい。▽よい意味でも悪い意味でも用いる。
出典源氏物語 末摘花
「白き衣(きぬ)のいひしらず煤(すす)けたるに」
[訳] 白い衣服のひどくすすけたのに。
③
取るに足りない。つまらない。
出典枕草子 節は
「いひしらぬ民のすみかまで」
[訳] 取るに足りない庶民の住宅まで。
なりたち
動詞「いひしる」の未然形+打消の助動詞「ず」
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