学研全訳古語辞典 |
いひ-た・つ 【言ひ立つ】
活用{た/ち/つ/つ/て/て}
①
ものを言いながら立っている。
出典枕草子 職の御曹司の西面の
「物をいと久しういひたち給(たま)へれば」
[訳] ずいぶん長くものを言いながら立っていらっしゃるので。
②
言い始める。言い出す。
出典源平盛衰記 三四
「いひたちぬる事をひるがへらぬ者なり」
[訳] (木曾義仲(きそよしなか)は)言い出したことを変えない者である。
③
評判になる。
出典宇治拾遺 二・三
「『この岩のあるゆゑぞ』といひたちにけり」
[訳] 「この岩があるためだぞ」と評判になってしまった。
活用{て/て/つ/つる/つれ/てよ}
特に取り上げて言う。言い立てる。
出典徒然草 一四
「かくいひたてられたるも知りがたし」
[訳] このように特に取り上げて言われた理由がわからない。
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