学研全訳古語辞典 |
すか・す 【透かす】
活用{さ/し/す/す/せ/せ}
①
すきまを作る。減らす。
出典枕草子 宮の五節いださせ給ふに
「五節(ごせち)の局(つぼね)を、日も暮れぬほどに皆こぼちすかして」
[訳] 五節の舞姫の控え室を、日も暮れないうちにみな取りこわしすきまを作って。
②
透けて見えるようにする。
出典枕草子 小白河といふ所は
「二藍(ふたあゐ)の指貫(さしぬき)・直衣(なほし)・浅葱(あさぎ)のかたびらどもぞすかし給(たま)へる」
[訳] 「二藍」色の指貫、直衣、「浅葱」色のかたびらなどを透けて見えるようにしなさっている。
③
油断する。
出典西鶴織留 浮世・西鶴
「万事にひとつもすかさぬ人の言へり」
[訳] すべてにわたって一つも油断しない人が言っている。
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