学研全訳古語辞典 |
す・く 【透く・空く】
活用{か/き/く/く/け/け}
①
すきまができる。まばらになる。
出典源氏物語 総角
「歯はうちすきて愛敬(あいぎやう)なげに言ひなす女あり」
[訳] 歯はまばらに抜けてかわいげがないようすで物を言う女がいる。
②
すけて見える。透き通る。
出典源氏物語 賢木
「薄物の直衣(なほし)・単衣(ひとへ)を着給(たま)へるに、すき給へる肌つき」
[訳] 薄物の直衣や単衣を着ていらっしゃるので、すけて見えていらっしゃる肌のようす。
③
(光・風が)すきまを通り抜ける。
出典更級日記 太井川
「風すくまじく引き渡しなどしたるに」
[訳] 風が通り抜けないように(幕を)引き回しなどしているのに。
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