学研全訳古語辞典 |
さいな・む 【苛む・嘖む】
活用{ま/み/む/む/め/め}
①
責め立てる。しかる。
出典枕草子 うへにさぶらふ御猫は
「馬の命婦(みやうぶ)をもさいなみて、『…』と仰せらるれば」
[訳] 馬の命婦をも責め立てて、「…」とおっしゃるので。
②
つらく当たって苦しめる。いじめる。
出典落窪物語 四
「かの落窪(おちくぼ)と言ひ立てられてさいなまれ給(たま)ひし夜(よ)こそ」
[訳] あの落窪と言い立てられていじめられなさった夜こそ。◆「さきなむ」のイ音便。
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