学研全訳古語辞典 |
ゑちごやに…
分類俳句
「越後屋にきぬさく音や衣更(ころもがへ)」
出典五元集 俳諧・其角(きかく)
[訳] 呉服店の越後屋からは、夏の袷(あわせ)を仕立てるために絹地を引き裂くさわやかな音が聞こえてくる。いよいよ衣替えの季節だな。
鑑賞
越後屋は江戸駿河(するが)町にあった呉服店で江戸随一の大店(おおだな)。今の三越百貨店の前身。「衣更」は陰暦四月一日と十月一日に行い、綿入れから袷に、袷から綿入れにとそれぞれ替えた。ここでは前者。絹地を裂く音に、さわやかな夏の到来を感じた句。季語は「衣更」で、季は夏。
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