学研全訳古語辞典 |
ばん-ぜい 【万歳】
①
長い年月。長い年月にわたって栄えること。いつまでも長生きすることをことほぎ祝う気持ちをこめていう語。
出典平家物語 灌頂・女院死去
「天子宝算、千秋(せんしう)ばんぜい」
[訳] 天子のご寿命は、千年万年(続きますように)。
②
天皇や身分の高い人の死をいうことば。◇長い年月を生きたあとでの意から。
ばんざい。めでたいときや、天子や国家の長久を祝うときなどに、祝福の意を表して叫ぶ語。
参考
「ばんざい」は呉音で、明治時代から。
まん-ざい 【万歳】
①
一万年。万世(よろずよ)。また、長寿・繁栄などを祝うことばとしても使う。
出典神楽歌 千歳法
「まんざいやまんざいや万代(よろづよ)のまんざいや」
[訳] 万年や万年やよろず代の万年や。
②
「千秋(せんず)万歳」の略。江戸時代、正月に、その年の繁栄を祝って賀詞を述べ、腰鼓を打ってこっけいな踊りをした、門付(かどづ)けの芸能。風折(かざお)り烏帽子(えぼし)に大紋(だいもん)の直垂(ひたたれ)を着た太夫(たゆう)と、大黒頭巾(だいこくずきん)をかぶった才蔵(さいぞう)が連れ立って演じた。また、その芸人。[季語] 春。
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