学研全訳古語辞典 |
かうが・ふ 【勘ふ・考ふ】
活用{へ/へ/ふ/ふる/ふれ/へよ}
①
習慣や暦・先例などに照らして事を定める。判断する。
出典源氏物語 行幸
「『近うまたよき日なし』と、かうがへ申しけるうちに」
[訳] (陰陽師(おんようじ)が)「その日の近くにほかによい日はない」と、判断し申し上げたそのうえに。◇多く「考ふ」と書く。
②
罪を責める。とがめる。
出典源氏物語 浮舟
「かうがへ給(たま)ふことどもの恐ろしければ」
[訳] おとがめになることが恐ろしかったので。◇多く「勘ふ」と書く。◆「かむがふ」の変化した語。
かんが・ふ 【考ふ・勘ふ】
活用{へ/へ/ふ/ふる/ふれ/へよ}
①
調べて判断を下す。占って判断する。
出典源氏物語 桐壺
「宿曜(すくえう)のかしこき道の人にかんがへさせ給(たま)ふにも」
[訳] 占星術のすぐれたその道の人に占って判断させなさるのにも。
②
調べて罰を与える。責める。
出典宇治拾遺 八・四
「かんがへられつる事ども」
[訳] (地獄で)責め問われた事など。◆「かむがふ」の変化した語。
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